正しい睡眠はダイエットで痩せる秘訣
睡眠は生命活動の一つであり、人が生きるために必要な生理現象です。この睡眠において「寝付きが悪い・眠りが浅い・睡眠不足」など睡眠の質が低い状態だと、身体は「休息が不十分で不健康」と判断し「代謝を下げる:エネルギー消費の削減」「食欲の増加:エネルギーの蓄積」を行います。これは身体を守ろうとする防衛反応なので、睡眠が良くないと代謝状態が悪くなり痩せにくくなってしまいます。ダイエット成功には睡眠状態の改善がとても重要なのです。
この記事では睡眠と代謝の関係性とぐっすり眠る為の「睡眠の質を上げる方法」を記述させていただきます。
1.睡眠と代謝の関係性
まず睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2種類が存在します。そして代謝に深く関わっている睡眠がノンレム睡眠なのです。その理由は、ノンレム睡眠(就寝後)の最初の90分間に代謝に関わる重要なホルモンの分泌や生産の準備を行うからです。
出典:ダイエット野郎より
睡眠中に分泌されるホルモン
睡眠中に分泌されるホルモンは様々ですが、中でも大きく代謝に関わるホルモンが成長ホルモンです。
成長ホルモンは文字通り、子供の成長を促すホルモンです。
子供の時だけ役立つホルモンという訳では無く、大人になると食事から得た脂質や糖質などのエネルギー源の燃焼を促すように作用します。
この成長ホルモンが、沢山分泌されるタイミングが睡眠中というわけなので睡眠状態と代謝の状態はとても深い関係性があるのです。
2.睡眠が悪化する仕組み
私達の1日の睡眠は、睡眠のスケジュールを決める「概日リズム」という体内時計と概日リズムのスケジュール通りに働く「睡眠の恒常性」というシステムが働くことで得られます。この眠るための仕組みに影響が出ると睡眠に影響が出やすくなってしまいます。
生活習慣の影響=概日リズムの乱れ
概日リズムは生活環境かで得られる「光・食べ物・運動」などの刺激から睡眠のスケジュールを決定しています。
しかしこれらの刺激を毎日のリズムからずれて、適切でないタイミングで受けてしまうとリズムが崩れ寝つきが悪くなったり、眠れなくなってしまうことがあります。
具体的にはブルーライトとカフェインやアルコールなどの、覚醒を促す刺激を寝る数時間前に受けてしまうと睡眠に影響が出てしまいます。
ストレスが睡眠の恒常性を乱す
恒常性とは「自律神経(伝達)・内分泌(ホルモン分泌)・免疫(防御)」の3つの働きからなるものです。
睡眠に置き換えると概日リズムからの指示を自律神経が伝達し内分泌に伝えることで睡眠を促すホルモンが分泌されています。
しかし恒常性の一部である自律神経はストレスにとても弱いのです。日々ストレスを受け、蓄積させていると自律神経の働きに影響が出るため、眠るためのホルモン分泌にも影響及ぼすので睡眠に支障をきたしてしまいます。
加齢による睡眠ホルモンの低下
睡眠を阻害する要因は「生活リズムの乱れ」や「生活環境下のストレス」だけではありません。
加齢、すなわち老化現象も睡眠に大きな影響を与えて、眠りが浅く短くなってしまう大きな原因なのです。
人は歳をとると睡眠(入眠)時に必要な睡眠ホルモンであるメラトニンの生産/分泌量が低下していきます。
その結果、歳をとると眠りが浅くなり、長い間眠れず睡眠時間が短くなってしまうのです。
3.睡眠の質が悪いと代謝が下がる理由
生きる為に必要な睡眠に悪影響が出ると、身体はセーフティ機能を働かせて身体を守ろうとします。それがエネルギーを蓄えることです。そのために「食欲増加・燃焼低下」を行い、結果的に代謝が下がってしまうのです。
食欲増加=グレリン分泌
睡眠の質が低下すると食欲を増加させるためにグレリンというホルモンを分泌します。
このホルモンが分泌されると食事をしても満腹感を感じにくくなり、すぐにお腹が空いたような感覚になってしまうので沢山食べ物を食べてしまうのです。
成長ホルモンの分泌低下
睡眠の質の低下で代謝が悪くなる仕組みは成長ホルモンの分泌を低下させてしまうからです。
成長ホルモンはノンレム睡眠の初期(ステージ3から4)にかけて分泌されています。この深い睡眠状態を熟睡と言います。
つまり眠れない/眠付きが悪いなどの睡眠の質の低下によって成長ホルモンの分泌量は低下してしまうのです。
睡眠の悪化=痩せ難く太りやすい体質
睡眠の質が低下すると身体を守る為にエネルギーを蓄えようとします。これが「エネルギー消費を削減」し「食欲を増加」させることです。
この状態が、大きな代謝の低下を招き「太りやすく痩せにくい体質」を作ってしまうのです。
つまり睡眠状態が良くないと正しい代謝が起こっていない状態になるので、この状態でダイエットを行っても痩せにくく結果が出にくいです。
4.睡眠の質を高める方法
正しく痩せたり、健康的な生活を送る為には正しい睡眠が必要なので、ぐっすりと眠れる方法をお伝えします。正しく眠るには規則正しい生活を送り「概日リズムを乱さない」ことと「ストレスを溜め込み過ぎない」ことです。
概日リズムを正し睡眠を導入する
概日リズムは、朝起床し太陽光を浴びることでリセットされますので、毎朝の規則正しい起床が重要となります。
そして食事の影響も受けますので3食規則正しい食生活を送ることが必要です。
一番重要なことは寝る2から3時間前に覚醒を促す「ブルーライト:スマホ」や「カフェイン:コーヒー・緑茶」「アルコール:ビール」覚醒物質の摂取を控えることです。
ストレスケアを行い恒常性を整える
ストレスケアは睡眠の恒常性を正しく働かせるために必要です。
しかし現代社会はストレス社会と言われているように我々の日常生活には常にストレスがはびこっています。
ストレスを低減させるには休日にリフレッシュすることが重要ですが、当店では漢方を使いケアする方法も行なっています。
加齢による不眠の解決
加齢によって睡眠が悪化する影響はメラトニンの減少です。加齢による不眠に抗うには不足するホルモンを補うことと、血液の流れを改善することで睡眠の質を高めることができます。
メラトニンの睡眠導入作用は、体内の熱を手足の先から逃がし、体内を休めることで睡眠を導入します。
つまり血液の流れが良くないと、体内の熱を逃がす効率も低下するので血流改善は睡眠に効果的なのです。
笠原清心堂では加齢による不眠のお悩みも漢方や生活習慣のアドバイスを行うことで解決しています。お悩みの方はお気軽にご相談下さい。